ただ「踊り」ではダメなのか?──ダンスにおける「作品」について考える

講師(リレーション)
関連情報
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概要
野外で「ダンス作品」の上演を見ている最中、目の前にボトリと大きな塊が落ちてきた。よく見るとそれは、トンボとスズメバチが取っ組み合って、まさに命懸けの格闘をしている姿であった(最終的に、スズメバチが勝った)。その間、わたしの視線は舞台からは完全に逸れて、この格闘に向けられた。その「作品」がつまらなかったせいかもしれないが、表現とか芸術が、いかに脆弱で、普段どれだけ舞台芸術という制度(=劇場?)に守られているのか、実感した瞬間でもあった。 しかしそもそもダンスとは「踊ること」なのだから、それが「作品」となるには、踊り以外に何が必要なのだろうか?というより、そうした「作品」になる必要があるのだろうか? 本レクチャーでは、ここ100年ほどの歴史を振り返りながら、その中で変化してきたダンスの「作品」性について概観し、変容しつつあるコンテンポラリーダンスの状況を踏まえて、果たしてダンスの「作品」はどのように規定しうるのか(そんなことは可能なのか)、考えていきたい。
日時
2023年2月4日(土)20時〜21時30分
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