なぜ制作だけでなく作品があるのか

講師(リレーション)
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概要
作品はいま、「制作」と「広告」の両側から浸食されて、もはやこのふたつの境界線としてしか機能しなくなってきているのではないかと思います。つまり、国境線がそれ自体いずれの国にも属していないように作品は「制作でもなく広告でもない何か」というネガティブな形式としてだけあって、逆に言えば、制作と広告が完全に混ざり合ってしまうのをかろうじて押し留めるような形式としてしか、いま作品は機能していないのではないでしょうか。 制作プロセスが作品の美的あるいは道徳的な判断材料になり、それがそのまま広告的効果を狙った商業的あるいは政治的な「動員」の材料にもなり、という循環が極まっていくなかで、作品を作って/見ているのかパッケージを作って/見ているのかさえわからなくなってきます。そうしたなかであらためて作品の存在を、あるいはその制作と広告からの剥離をポジティブに捉えるにはどうすればいいのでしょうか。
日時
2022年10月1日(土)17時〜18時30分
受講方法
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