フリード『Art and Objecthood(芸術と客体性)』を読みやすく読む

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本クラスの受講受付は終了しました 受付期間4月1日(土)12時〜4月20日(木)24時 こちらのGoogleフォームより、お申し込みください ※お申し込みに関する詳細はPARA WEBの「お申し込み・お支払方法」のページをご確認ください ※最新情報はTwitterで続報します
クラス紹介
 マイケル・フリード(Michael Fried)の、最も有名でありながら解釈のむずかしい批評「Art and Objecthood(芸術と客体性)」(1967)の内容について、背景や参照文献などに触れつつ丁寧に、わかりやすくレクチャーします。   もともとこれは1960年代に隆盛したミニマル・アートへの批判でしたが、鑑賞者と展示のいわば”雰囲気”との関係を注視する「演劇的」というアイデアは、インスタレーションやマルチメディアな表現、強迫的な展示イベントが席巻する現在の状況において、アクチュアリティをもつものでしょう。  マイケル・フリードは1960年代から活躍する美術批評家・美術史家です。国内に知られるようになったのが、1995年に雑誌掲載された邦訳「芸術と客体性」(1967)です。また、初期著作『没入と演劇性』(1976)が2019年に訳されています。両者に共通する「演劇性」という語が、近現代美術の領域でしばしば取り上げられます。  既訳が掲載されたのちの1998年に、「Art and Objecthood」を含む、1960年代にフリードが書いた批評やエッセイを集めた同題のアンソロジー『Art and Objecthood: Essays and Reviews』が出版され、前半にはフリード自身によるイントロダクションが収録されています。自分の批評の趣旨やその背景について語ったこのイントロダクションは、それ以前に出された既訳には反映されていません。  本講座では、「Art and Objecthood」の前後に書かれた批評や、註釈などでも触れられる、ブレヒトやメルロ゠ポンティ、カヴェルやウィトゲンシュタインの思想との関係、さらに以後のフリードの仕事と関係づけながら、より明快に読んでいこうと思います。  教材には、上記の関連テクストに加え、講師による試訳を用意します。既訳ではやや角張った語を充てられていた「Presence(現前)」「Instantaneousness(瞬間性)」「Objecthood(客体性)」といった語を新たに解釈し、インスタレーション以降の芸術の文脈でより直感的に使えるイメージを共有することを目標のひとつとします。  また、ディスカッサントとしてゲストをお呼びします。6/23にジェンダー/セクシュアリティ理論とポストコロニアリズムがご専門の田崎英明さん、6/30に17〜18世紀フランスの美術史・美学史がご専門の村山雄紀さんをお招きします。  本講座はレクチャー形式ですが、毎回質疑応答の時間を設けます。 カバー画像=Michael Fried, Art and Objecthood: Essays and Reviews, 1998, The University of Chicago Press
回数
6回
曜日
金曜日
時間
20:00ー21:30
日程
2023年 5月26日、6月2日、6月9日 6月16日、6月23日、6月30日
定員
25名
価格
30,000円(学生10,000円) ※レクチャーコースの受講生無料
開講形式
このクラスは対面とオンラインで行います 対面受講は定員に達したため、現在オンライン受講(ZOOMでの参加)のみ受付中です。 ※欠席者向けに録画の共有もします
選抜方法
先着順
申込期間
2023年4月1日(土)12時—4月20日(木)24時 本クラスの受講受付は終了しました
申込方法
こちらのGoogleフォームより、お申し込みください ※お申し込みに関する詳細はPARA WEBの「お申し込み・お支払方法」のページ をご確認ください ※最新情報はTwitterで続報します

ゲスト紹介

6月23日 田崎英明

立教大学現代心理学部映像身体学科教員。ジェンダー/セクシュアリティ理論、ポストコロニアリズム。著書:『ジェンダー/セクシュアリティ』(岩波書店)、『無能な者たちの共同体』(未来社) その他:「時の肉に触れる」(岡田温司編『カラヴァッジョ鑑』人文書院)、「現代思想としてのマルクス主義」(『マルクス『資本論』入門』KAWADE道の手帖)、「間隙を思考する」(『福音と世界』連載、2021.4〜2023.3)
 
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6月30日 村山雄紀

早稲田大学大学院文学研究科表象・メディア論コース博士課程在籍 / 日本学術振興会特別研究員(DC2)。 専門は17-18世紀フランスの美術史・美学史。主な論文に「フェリビアンとド・ピールを中心としたフランス古典主義絵画論の射程──作者・自然・肖像」、『表象』第16号、2022年、「17世紀後半から18世紀フランスの絵画論における系譜──フレアール、ド・ピール、ディドロ」、『表象・メディア研究』第12号、2022年、共訳書にジャン=ピエール・デュピュイ『カタストロフか生か──コロナ懐疑主義批判』渡名喜庸哲監訳(第5章、6章、11章担当)、明石書店、2023年などがある。
 
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